「窓ガラスコーティング」には、窓ガラスそのものの強度を上げるだけのイメージがあるかもしれませんが、実はそれ以外にもさまざまな効果があります。とくに知られているのは遮熱効果で、室温を一定に維持できるによって空調費用が抑えられ、電気代の節約になるのです。
今回は、窓ガラスコーティングによって、電気代をどの程度節約できるのかを解説します。
室温の変化には、「窓ガラス」がもっとも大きな影響を与えている
窓ガラスがもたらす外的リスクとして代表的なのが「熱」です。熱は表面に現れにくいものですので、非常に盲点となりやすいです。しかしながら建物を快適に維持するにあたって熱というのは大きな影響を与えています。
室温というのは、空調を利用しない場合には、「外気と室内の空気の入れ替わり」によって上がったり、下がったりします。その入れ替わりにおいて最も大きな影響を与えているのが「窓ガラス」です。もっと言えば、「部屋の暑さと寒さは窓ガラスによって決まる」といっても過言ではありません。
たとえば一般的な日本の家屋の場合、夏に外から熱が入ってくる、あるいは冬に外へ熱が逃げていく経路には、「屋根」や「外壁」、「床下」、「換気扇による換気」などが挙げられます。しかしながら、これらに比べて非常に影響が大きい経路がもうひとつあります。これが「窓ガラス」で、他と比べても圧倒的に大きな割合を占めているのです。
「経済産業省資源エネルギー庁 2017,家庭の省エネ徹底ガイド」を参照すると、夏に熱が入ってくる経路の割合は以下の通りです。
経路 | 熱が入ってくる割合 |
---|---|
窓ガラス | 73% |
屋根 | 11% |
外壁 | 7% |
換気扇による換気 | 6% |
床 | 3% |
夏は日差しが影響していますから、屋根からも熱は入ってきます。しかしそれと比べても窓ガラスは圧倒的になっています。一方で、冬に熱が逃げていく経路の割合については以下の通りとなっています。
経路 | 熱が入ってくる割合 |
---|---|
窓ガラス | 58% |
屋根 | 15% |
外壁 | 15% |
換気扇による換気 | 5% |
床 | 5% |
冬には逆に外壁や換気の割合が一気に増えますが、それでもやはり一番大きな影響を与えているのは窓ガラスです。もちろん、開口部からの出入りというのも大きな影響を与えていますが、それを加味しても窓ガラスを経由した熱移動は圧倒的な割合となっています。
こうした窓を経由した大きな熱の移動を防ぐためには、窓ガラスコーティングを行うことを強くおすすめします。
窓ガラスコーティングは遠赤外線を遮蔽する効果がある
窓ガラスコーティングが大きな効果を発揮するのは、どちらかといえば「夏」です。
日光の熱源を担っているのは、日光に含まれている「遠赤外線」と呼ばれる特殊な電波のようなものです。よく勘違いされますが、日光そのものが熱を持っていてその熱が物を暖めるのではありません。日光に含まれている遠赤外線の働きによって、遠赤外線を浴びた物質の分子の運動を促進し、それによって物質が熱を帯びるという仕組みとなっています。
窓ガラスコーティングには、こうした「遠赤外線」を遮蔽する効果があるといわれています。たとえば、クリスコート株式会社が特許を取得しているコーティング剤「クリスコート」では、遠赤外線遮蔽率が90%となっています。要は、窓ガラスにコーティング剤を塗布するだけで、室内に入ってくる熱源の9割をシャットアウトできるということなのです。これは、外壁塗装や屋根塗装リフォームよりもはるかに効率的な遮熱効果です。
そして冬には逆にコーティングによって室内の熱を外に逃がさないという効果もあるので、「夏は涼しく冬は暖かい」という快適な住環境が期待できるのです。
遮熱することによって大きな省エネ効果=電気代の節約につながる
遮熱効果があるということは、ベースとなる屋内環境が快適に維持できる効果があることを説明しました。ベースとなる屋内環境の快適性が維持できるということは即ち、大きな省エネ効果を生むということにつながります。要は、電気代の節約につながるのです。
遮熱効果が大きなメリットになるのは、夏よりも冬です。一般的には暖房のほうが冷房より消費電力は大きくなりますので、省エネ効果を上げるには「室内の熱を逃がさない」ことが大事になってきます。遮熱効果があるということは、室内にこもった熱を外に逃がさないということですし、人が生活していれば自然とある程度暖かくなります。その為、遮熱効果があるだけでも、暖房費が大きく節約できるのです。
先ほど紹介したクリスコートを導入することで、夏は2.1℃、冬は2.6℃分の省エネ効果が生まれ、これによって年間25%の冷暖房費削減を実証しています。一例として、小売店の場合、年間にして25万9,200円もの電気代の節約につながります。これはなかなか馬鹿にならない効果ではないでしょうか。
まとめ
以上、窓ガラスコーティングによる電気代節約について、おもに遮熱効果の観点から解説しました。コーティングによって、屋内環境のベースを、夏は涼しく冬は暖かい快適な環境に整えることができるようになります。空調なしというわけにはいかないものの、空調費が25%も削減できるというのは大きなメリットではないでしょうか。
富山県中新川郡立山町にて営業しております「コーティングワークス柳平」は、窓ガラスコーティングを専門にしている塗装会社です。記事にて取り上げておりますコーティング剤「クリスコート」を扱っており、クリスコートによる遮熱効果、UVカット効果の高いコーティングを提供させて頂いております。
とくに屋内の温度環境にお悩みの方は、外壁や屋根の塗装を見直す前に、窓ガラスコーティングをぜひご検討ください。