焼付塗装とは？基本から分かりやすくご紹介！

焼付塗装とは？

塗料の多くは液体状となっていますが、焼付塗装においては、液体状の塗料に熱を加えることで硬化させる方法です。加える熱は120〜200度の温度が必要であり、30分以上加熱します。一般的には150度以上の温度が必要です。

一般的に塗料を乾燥させる場合は、自然乾燥や紫外線を利用することが多いのですが、このときに熱を加えて乾燥させるのが、いわゆる焼付塗装です。使用する塗料は、加熱することで硬化する専用の塗料でなければなりません。また、乾燥させるための設備も大掛かりなものが必要です。

塗装について気になるのはできあがりのツヤですが、焼付塗装の種類によってツヤの程度が違います。

焼付塗装の種類

焼付塗装には種類があり、焼付温度に違いがありますし、用途も変わってきます。使用する樹脂の違いによって主にこちらの３種類の塗料が使われることが多くなっています。

メラミン樹脂焼付塗装

焼付塗装の中では一番使われることが多いのが、メラミン樹脂焼付塗装。合成樹脂焼付塗装と呼ばれることもあります。塗装価格が割と安価であり、塗装に大事な耐候性・耐久性・耐水性・耐酸性についてもバランスが取れている平均的な塗装方法です。また、ツヤの加減もツヤなしからツヤの程度が高いものなど、あらゆる希望に添うことが可能です。

アクリル樹脂焼付塗装

焼付塗装の中で加熱乾燥時間が、140度～180度、加熱乾燥時間も20分必要という焼付塗装です。高温ということからも分かるように、塗装業者であれば誰でも扱える塗装方法というわけではなく、経験と技術が必要と言えるでしょう。

しかし、メラミン樹脂焼付塗装に比べると仕上がりに違いがあり、ツヤの程度も決められますし、耐久性もあります。アクリル樹脂そのものが元来透明なものであるため、染料で色を付けたのちに、カラーコート塗装に使う流れです。

アクリル樹脂の特性があるからこそ、高級感のある仕上がりが可能な塗装方法です。

エポキシ樹脂塗料

耐薬品性、耐磨耗性、密着性に優れている塗料であり、硬化の種類によって常温硬化型と加熱硬化型の二つに分けられます。高度の防食性があることから、屋内外製品や金属、鉄筋コンクリートなどの住宅用の錆止め塗料もしくは、防塵塗料として幅広く使用されています。

どんな素材に対応可能？

焼付塗装は、120～200度の温度を加えるため、以下のような熱に強い素材に対応可能です。

• ガラス
• アルミ
• ステンレス
• 真鍮
• 亜鉛ダイキャスト
• アルミダイキャスト

一方で焼付塗装に向いていない素材というのは、いわゆる熱に弱い素材であり、カーボン、塩化ビニル、ナイロン、ABS樹脂などが挙げられます。これらの素材は、ウレタン塗装で対応します。

焼付塗装のメリットとは

手間も時間も掛かる焼付塗装を施すのは、それ相当のメリットがあるからです。まず、硬度や耐久性が高くなり、高級感のある光沢が得られます。一般の塗装と比べるとコストは掛かりますが、できあがりが違いますし、長期的にはコストダウンにつながるでしょう。また、粗熱が取れればすぐに使用できるというのもメリットのひとつです。

業者選びが大切

明確な見積もりの提示ができるか

しっかりとした見積もりを提示してくれるかどうかは、その業者が信頼できるかどうかの見極めになります。見積もり額だけを提示するのではなく、詳細についてはっきりと提示できるかどうかをチェックするようにしましょう。また、見積もりについての質問に誠実に答えてくれるかどうかも大切なポイントです。

アフターサポート体制の充実

業者選びでは見積り額がどれだけ安価なのかにとらわれがちですが、施工後のアフターフォロー体制が整っているかどうかもしっかりチェックしましょう。保証期間や保証内容などできるだけ明確に提示してくれるかどうかはトラブルが起こった際にとくに重要となります。

過去の施工事例の公開について

最近はホームページで過去の施工事例を紹介している場合が多くなって来ました。施工事例が多いということは、あらゆる事例に対応できるとも言えますし、データ管理もしっかりされていることが多くなっています。

まとめ